ロングセラーの裏話

寿印刷の活版展示室の一角に、写研の電算写植機が展示してあります。

展示といってもこの電算写植機、本日は現役の働きです。

この画面の写真を見て「懐かしいな~」と思われた方はいらっしゃいますか?

寿印刷で取り扱う書籍では古い物で60年近く再版を繰り返している本があります。

こうした書籍の初版は活版でしたが、フィルム化されオフセット印刷となりました。

寿印刷には現在もフィルムでの刷版設備があります。

最新の設備を導入する一方で、永年愛され続けるロングセラー書籍を提供するためです。

古い設備を維持するための費用は軽視できませんが、ロングセラー書籍を提供し続けることも大切な仕事の一部だと考えているからです。

しかし時代の流れと共に、古い設備の部品調達は困難を増してきました。

維持できるのは時間の問題かもしれません。

今回の電算写植機の活躍も、ロングセラー書籍をデータ化する作業の一貫です。

《グ》画期的な文字制作技術だ。しかしこれもまた歴史の一頁となっていくのか…。