百万塔陀羅尼 テレホンカード

先日、弊社社長が私に見せてくださったのが、百万塔陀羅尼のデザインのテレホンカードでした。

百万塔陀羅尼テレホンカード

A6サイズ(A5)2つ折りの台紙には、「創立50周年記念」「社団法人日本印刷学会西部支部」とあり、その他は「百万塔陀羅尼について」と題し、その説明書きがありました。

西日本印刷学会「創立50周年記念」

しかし50周年がいつの事なのかなど不明点があったので、台紙に書かれていたもう一つの手がかりの「ブラザー印刷株式会社」を頼りに、大阪市城東区のブラザー印刷さんに連絡を取ってみたところ、ご対応いただいた代表取締役会長 野々下祐三朗様より、後日テレホンカードと同時に発行されていた冊子をお送りいただきました。(A5判中とじ 本文32p モノクロ)

冊子を読んでみると、昭和3年に印刷学会が創立され昭和21年に西部支部・中部支部が創立されました。平成8年が創立50周年となり、西部支部は設立以後長きにわたり百万塔陀羅尼の研究に尽力され、その成果を㈱八木書店から「百万塔陀羅尼の研究」として発行され、たちまち完売となっていました。

それで50周年の記念品のテレホンカードのデザインが百万塔陀羅尼に決まったのですね。当時、西部支部の賛助会員は145社(平成8年11月30日現在)で大阪から九州まで多くの会社が西部支部に登録されていました。冊子には「西部支部50年の歩みと関西の印刷会」が7頁にわたり紹介されていますので、百万塔陀羅尼研究の経緯、当時の役員方々の名簿と合わせてご紹介させていただきます。

社団法人日本印刷学会西部支部創立50周年

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追伸:寿印刷の社内活版展示室に絶版となっている書籍「百万塔陀羅尼の研究」が所蔵されています。(B5判 176p 定価3500円 累計1000部発行)

百万塔陀羅尼の研究

この本の口絵にはテレホンカードと同じ百万塔陀羅尼の写真が掲載されており、説明書きに「写真提供 ミズノ プリンティング ライブラリー」とありました。以前筆者が東京のミズノプリテック株式会社様で拝見せていただいた、本物の百万塔と相輪陀羅尼がテレホンカードの写真になっていたのです!世間は狭いと改めて実感しました。

(グ)テレホンカード?携帯電話とやらはこんなに薄くなったのか??